Renameとren

MFCのRenameとMS-DOSのrenとは密接な関係がある。 MS-DOSが全盛の昔は、コマンドライン上からプログラムはもとより、コマンドやバッチファイルを実行したりするのが普通だった。Windowsになってからそういう面倒なことは知らなくても「それなりの」操作はできるようになった。それはそれでめでたいことである。通常の使用においてはもうコマンドラインなどは必要ではないからである。

しかし、コマンドラインのことを全然知らないでプログラムしようとする者は多い。MS-DOS時代からプログラムしている者には常識になっていることでも、そういう連中にはわからないようである。

たとえば、次のような検索キーワードがある。
LOG
192.51.44.46 [26/Dec/2005:21:35:55] MFC CFile Rename 例外
これから推測できることは、コマンドラインコマンドのrenがどういう場合に実行不可になるのかという、昔ならだれでも知っている基本的常識がないということである。

また、昔の人間にはCFileクラスのRenameのヘルプをみれば、それで十分すぎるほどの情報が書かれている。
どういう場合に例外が発生するのかも書いてある。
  1. これを見ていない、というのは最初からもう話にならない。プログラミングなどに手を出すレベルではないということである。
  2. これを見てもわからない、というならプログラミングするための基本的常識さえもないということである。
こんな「検索」が出てくるのは、ネコも杓子もプログラミングの「ようなこと」をするようになったためである(実質はコピペ屋)。インターネットのおかげで常識のないバカでも暮らしやすい時代になった。そういう時代に特有の皮肉な現象なのかもしれない(笑)。

- 2005/12/26 -