キリストの再生かゾンビの復活か
Windows Updateというもので自動的に日々刻々とソフト(またはアプリ)などが更新されているようである。それで、ある時はMicrosoftが「※※は廃止した」と公表したものでも、時間がたつといつのまにか、その「死んだ」はずのものが「キリストの復活」のように、また動作し始める場合がある。
昔の古いファイルなどを整理していると、VBS(VBScript)やHTAやActiveXを呼び出しているようなものはWindows 10では動作しない(とMicrosoftから表明されていた)から削除しよう。それに関連した作り方、使い方などのメモ類も削除してもいいか(動作しないなら意味はない)。その前に、念のため動作するかクリックして起動して確認しておこう、としたら、なんとゾンビのように生き返って動くではないか。
たとえば、WSH(Windows Script Host)についてipc_0122では次のようなことを書いている。
Windows 10以後、MicrosoftはActiveXやVBScriptなどをサポートしていかないようである。このWSHは裏でActiveXを使っているため、Windows10では使えない。旧時代の遺物はゴミとしてこの際に一掃してしまうのもいいのかもしれない。BATファイルにしろWSHにしろVBS(VBScript)にしろ、こんな子供だましのスクリプトなどの実用価値はもともと皆無だった。
- WSHとエクセルの起動(Excel/VBA) -
これを書いたときは、wsh_excel.vbsを直接クリックした場合、下記のFig.1のようなメッセージが出て、確かにWSHとしての*.vbsなどは動作しなかった。
Fig.1
しかし、今これと同じもの(wsh_excel.vbs)を、整理のためにクリックして確認すると、次のようになる。
もちろんスクリプトの内容は以前とまったく同じで何も変わっていない。ファイルのタイムスタンプを見ても当時のままである。それが今では下のFig.2のようになる。
Fig.2
同様に、WSHとしてのJavaScriptバージョン(wsh_js_excel.js)では次のFig.3のようになる。
Fig.3
それらがいずれも、以前のように実行されるようになっている。昔の、WSH(*.vbs, *.js), *.htaなど、ある時から動作しなくなっていたものがまた実行できるようになっている。ホントに、コロコロと仕様を変えることよ。さすが殿様商売である。これも、Microsoftにぶら下がっている関連業界への「需要創出」のための可能性も高い。とはいっても、ほとんど全部がそれらを解説する「パソコン系ゴミ本」の生産に向かい、チンピラ・ライターを潤すだけであるが。
今はパソコン、スマホなどをはじめとしてIT関連分野では「Microsoft離れ」の傾向が顕著である。準独占の上にあぐらをかいて横暴な悪徳商法を繰り広げてきたから落ち目になるのは当然であろう。こういう仕様の変更も、昔に使われて人気のあったものを復活させて、少しでもユーザーの気をひこうという意図が露骨に見えてくるようである。しかし、復活させるのはいいが、今さらそんなものに広い使い道があるとは思えないシロモノである(私見)。
それにしても、使えないならもう廃棄しようかと思っていた膨大な量の*.vbs, *.js, *.htaなどのファイルが、息を吹き返して使えるようになると、またこれらが捨てるに捨てられない状態で残存することになる(一般人でこういうモノを使うような者はもういないだろうが)。しかも、いつまたMicrosoftの「営業上の方針」でコロッと正反対の仕様に変更されるかわからないのが憂鬱である。まともなポリシーがあってのものではないということである。
WSHとしての*.jsの実行
もうこれからはJavaScriptをWSHとして実行することはないだろうということで、ある時から*.jsは単なるテキストファイルとしてメモ帳で読み書きできるように「関連付け」を変更している。アイコンもメモ帳のものになっている。
それで単に*.jsファイルをクリックすればメモ帳に読み込まれて表示されるだけである。
しかし、今またこれがWSHとして実行できるとなると、今度はそれを実行するためにはFig.4のようにする必要がある。
マウスの右クリックで次のような表示が出るから、「Microsoft(R) Windows Based Script Host」をクリックすれば実行される。
Fig.4
- 2019/05/05 -
バカほどこんな骨董品に興味をもつのよね。
人目の前世紀の遺物のアクセス(since 2020/11/05)。