Wi-Fiと通信料

スマホ(smartphone)をなんとか「知的生産」のために使える方法はないものかと考えてみたものの、電話以外に有効な使い道がない。クリエイティブな要素が全然ない。ほとんど娯楽の享楽ばかりである。いわば「サルのおもちゃ」である。ミーハーな若い者が使いたがるのもよくわかる。少なくとも、いつも手近でパソコンを触っている者にはスマホなどほとんど使う意味はないだろう(と今でも思っている)。もちろんツイッターやなんたらブックというSNSなどをする気もさらさらない。サル相手にムダな時間を使うぐらいなら本を読んでいるほうがよほどマシである。

前から「いい加減にガラケーをやめてスマホにしたら」と知人のF君からよくいわれていたが、今の自分にはどうもその必要性が感じられないので、「機会でもあればそうするよ」とその場は適当に切り上げていた。いつもいつもそんな調子だったので、数ヶ月前には彼が今使っているスマホにする前のスマホをくれた。これでスマホの触り方の練習をしろということらしい。こんな契約の終わったスマホなど使えるのかと聞くと、カメラや通信会社と関係のない部分は使えるだろうということだった。いわば「あんこ」のない「まんじゅう」みたいなものである。

スイッチを入れると、たしかに画面は表示されるが、多くの部分は使えない(当然)。しかし、Googleの検索やブラウザ(Chrome)はどういうわけか使えた。それでこのサイトを見たら、最新状態のものが表示されている。昔のキャッシュが残っていてそれが見えているものではない。これはどうやら、いつも使っているパソコンで「モバイルホットスポット」で「Wi-Fi」で「インターネット接続を共有する」ということにしていたため、Wi-Fi経由でこのスマホからインターネットには入れたようである(下の画像)。ということは、Wi-Fiを経由すれば携帯会社とは無関係にインターネットが使えるということになる。となると、携帯会社に使用料(通信料)などもかからないということになる。

Fig.1

「あんこ」のない「まんじゅう」でも「おいしい」思いはできるようである(笑)。

ちなみに、少し前にF君に会った時に「Wi-Fiを経由すればデータ通信料は無料なのか」と聞いたら、「そうにはならないだろう」という返事だった。ならば、この無餡饅頭もどきのスマホでつながっているインターネット接続の料金は誰が払っているのか。まさか空中を浮遊している幽霊が払っているわけではあるまい。そのスマホ内でブックマークされていた多数のアダルトサイトで、「市民権の得られない」動画を見ることができたが、あれは慈善事業かサービス奉仕か、一体なんだったのか。どうも疑問が払拭できない。

そうこうしているうちに、携帯電話会社からのスマホへの切り替え案内が届いた。今まで何度もこういうものは来ていたが、その必要性を感じなかったので全部放置していた。しかし、今般、政府の自粛要請の「国民迷惑料」として全国民に金10万円のプレゼントがあったので、この際、変更してもいいかと思い立ってスマホに変更してみた。さいわい、スマホ本体の代金や変更手数料などは0円だったので費用は一切かからなかった。充電器とUSBケーブルは実費で取られたが、実質的にタダでもらったことになる。結果的には政府の「10万円」は関係なかったことになる(笑)。このパターンはパソコンのプリンターの商売とよく似ている。プリンター本体の価格は思い切り安くして、消耗品のインク(これが意外に高い)で利益を出す、というあのパターンである。スマホでもハードは安く(またはタダに)して月々の通信料で利益を出すというビジネス・モデルのようである。

Fig.2

そのタダでもらったスマホの説明書には上の画像ような部分がある(Fig.2)。やはりWi-Fiで接続すると通信料はかからないようである。
これで、姪の子がよく「Wi-Fiつないで」と言うワケもわかった。となるとこの古い無餡饅頭スマホもまだまだ使い道があるということになる。

- 2020/08/18 -