株と相場の話

パソコンと株は老化防止に最適のゲーム。 どちらも単にノートパソコンが1台あれば、30cm四方のスペース内でいつでも遊べる。 ここでは、普通の株の本に書いてあるようなことは後講釈ばかりの評論家センセにまかせて、そういうことはカットして、実際の体験に基づいた言いたい放題の話、独断と偏見に基づいた株の話などを少しばかり、つらつらと。


取引口座開設

インターネットを使って毎日のように株式の売買をしようとすると(いわゆるデイトレーダー)、まず証券会社に取引口座を開設する必要がある。通常は株式は証券会社を通じてしか買うことができないので、これは株式売買の第一歩、イロハのイである。

手頃な証券会社に、店舗型の証券会社ならそこに出向いて「初めて売買するので取引口座を作りたい」といえば、口座を作れる(印鑑、免許証などもって行くこと)。手数料などは取られない。

また、インターネットで売買できる証券会社(ネット証券)の場合は、その証券会社のホームページに申し込みフォームがあるので、そこで書類を取り寄せることができる。
ただし、ネット証券でも、口座開設をすべてインターネットですますことはできない。後日のトラブルを避けるために書類による手続きが必要になる。送られてきた書類に必要事項を記入して、必要な書類(通常は免許証のコピーで十分)を添付して送り返せば、それらに不備がなければ口座開設ができる。

なお、株式の売買はその口座を作った証券会社を通じてしかすることができない。ただし、この口座は証券会社を変えていくつでも作ることができるので、システムのトラブルに備えて複数の証券会社に口座を作っておけば安心になる。これは銀行の預金が通帳さえ作ればいくつもの銀行に口座を作れるのと同じである。


手数料

以前は証券売買の手数料は国の保護・監督のもとでの護送船団方式だったので、どこの証券会社でも全国一律で同じだった。しかし、今は証券手数料が自由化されたため、証券会社によって同じ金額の株式売買する場合でも、かなりの差異がある。手数料は安い方がいいので、なるべく安いところの証券会社を選ぶ方がいいのは当然である。

概して言えば、店舗型営業をしているところは手数料は格段に高く、インターネット専用の証券会社は安い。ネット証券は店舗型証券会社と比べると土地や人件費がかからないからである。取引口座を作るのならネット証券の方が煩わしさもないのでいい。証券会社の営業社員は信用できないし、話をするのも面倒。まして家にまで営業にこられては迷惑このうえない。

ネット証券は証券手数料の自由化以後、激安をメイン看板にして雨後のタケノコのように出てきた。しかし、だれもがその激安手数料で手軽に簡単に売買できるとは限らない。客引き広告の常として、最も安い一部の場合だけを過大に宣伝している面がある。証券会社をいろいろ比較して手数料が最も安いところを選べばよい。

なお、口座を作るだけなら費用も会費も維持費も不要なので、たくさん作っておいても何の問題もない。ただし、ネット証券側から休眠口座扱いされる可能性はある。いったん口座を開設しても、他に安い所が見つかればどんどん乗り換えていけばよい。また、金額によって一番安いネット証券を使い分けるという方法もある。


ネット証券の問題点

ネット証券の場合、混雑するところはトラブルも多い。売買用のWEBページに入れない場合が多々ある。こうなると、もうお話にならない。


そして、うまく入れても速度は遅くなるし、最悪の場合は売買の最中にでも下記のようなエラーが出て、これまたお手上げ状態になる。


取引時間中にでも次のようないい加減なメッセージとともにエラーが起こる。


これは1秒単位で値動きする株式取引には致命的。1つのネット証券会社(特にトラブルの多い証券会社)だけを使うのは危険であるということである。最低でも2つのネット証券を使い分けるとその危険を避けられる。ブラウザを複数個起動して別々のネット証券を同時に使うことももちろんできる。
NOTES
読売新聞2009年3月24日によると、ネット証券大手2社が不十分なシステム管理で業務停止になったという。
金融庁は24日、インターネット証券大手のマネックス証券と楽天証券に対し、システム管理が不十分だとして、新たなシステム整備を伴う一部業務の停止命令を出した。
金融庁によると、マネックス証券は2006年6月、システム管理が適切でないとして業務改善命令を受け、改善計画を提出した。しかし、その後もシステム障害を多発させた。楽天証券は、2005年11月と2007年6月に業務改善命令を受けたが、大規模なシステム障害の発生を防げず、復旧体制も不十分だった。


シミュレーション

実際の株式取引をする前に模擬株式取引(シミュレーション)などを体験することも多少は意味はあるが、実戦にはほとんど役に立たない。実戦では、安いと思った値段で買えないことは多々あるし、売ろうと思った高い値段で売れないことも普通である。机上の「遊び」「ゲーム」で売り買いするのとは全く異なる。これで稽古(練習)してから、などと考えない方がいい。現実は複雑怪奇。そんな練習は何の役にも立たない。もっとも、パソコンの使い方の練習にはなるかもしれない。

株に興味をもったのなら、すぐにでも実際に取引するほうがよい。儲かればそれでいいし、損をしても授業料だと思えばいい。多くの人はそういう高い授業料を払って株に対する「カン」を身につけたといってもいい。畳の上で水泳の練習をしたところで泳げるようにはならない。

重要
稽古場大関では意味はない。