Cマガジン」の休刊

ソフトバンクの「Cマガジン」の最終号を手に入れる。16年7ヶ月、全199号でひとまず休刊。この号の編集後記に次のようなことが書いてある。、
C言語でプログラミングをしてつまずいたのは、よくいわれるポインタではなく、PC-9801MS-DOSのファンクションコールやグラフィックまわりの呼び出しだった。
まったく同感である。この雑誌が出た当時はNECPC-9801が全盛の時である。少し「見栄(みば)え」のいいものにしようとするとC言語だけではできなかった。実用的なものを作ろうとするとMS-DOSのファンクションコールは避けられなかった。もちろん処理の本体的部分には何の関係もないことである。今でいうとBASIC屋がWindows APIを呼び出したがるのとよく似ているのかもしれない。

思えば、PC-9801というマシンに密着した、ファンクションコール、グラフィック、BIOSコール、割り込みなどの本はよく買ったものである。当時、実用プログラムとかユーティリティなどと銘打った本は全部これらで埋められていたといっても過言ではなかった。

たとえば、次のようなものが跋扈跳梁していた。
SAMPLE
union REGS ireg , oreg;
struct SREGS sreg;
ireg.x.ax = 0x5200;
intdosx ( &ireg , &oreg , &sreg );

そして、時代が変わりPC-9801シリーズの時代も終わってみると、こういうものやそれを解説した本が使える場面はもうない。「夏草やつわものどもが夢の跡」である(笑)。

それに比べると、次のような何の役にも立たない「お説教」ばかりが書いてある本が今でも使えるとは皮肉なものである(笑)。
SAMPLE
printf ( " Hello, world. \n " );

基本的なものほど長く命脈を保ついうことか。Windows APIが「夢の跡」になるのもそう遠くはないかもしれない(笑)。

- 2006/03/20 -







ソフトバンク「C MAGAZINE」創刊号(bk3_0028)



今どき「古語探求」か、はたまた「骨董品発掘」か。人の趣味はいろいろである
LOG
114.179.29.67 [14/Jun/2017:11:28:43] intdosx