思い込みは禁物

少し前にきた「JCB THE PREMIUM」(2017年5月号)に「利尻・礼文を目指して北へ」という特集記事が出ていた。島への玄関口でもある稚内や利尻・礼文はその昔行ったことがあったので、ついつい懐かしく見てしまった。さすがこういう本(冊子)に使う写真はきれいに撮れている。あの時は真夏だった。利尻山はほとんど雲がかかっていた。滞在中でも雲が消えかかった利尻山が見えたのはオタドマリ沼で1~2分間だけしかなかったと記憶している。今この特集の写真を見ると、どの利尻山も雲一つない完璧な景色である。おそらく地元の写真家などが長期間にわたった撮った写真なのであろう(推測)。

稚内で「郷土料理 車屋・源氏」という店が出ていた。確かこの店で「たこしゃぶ」を食べたことがある(Fさん予約ご苦労様でした)。なつかしい。この記事でもこの店と稚内名物「たこしゃぶ」が紹介されていた。あの時は「たこしゃぶ」にレタスが使われていたのが実に不思議な気がしたものである。たぶん「しゃぶしゃぶに使うのに適当な野菜が端境期であったために、代替野菜として使われたものであろう」と思ったが、今この記事を読むとそうではないらしい。「体長約2mもある大サイズの宗谷のミズダコのみを使用。シャキシャキのレタスをタコで巻いて味わう」(同書33p)のがこの店の方針だということである。へぇ、そうなの、である。何事につけても勝手な思い込みは禁物である。これは異文化に接した時に特に注意すべきことである。これをまた再確認してしまった。

参考
Mapion地図(車屋源氏)

利尻島では「利尻マリンホテル」に泊まったが、これもこの記事に出てきた。おお、これもなつかしい。フェリーで利尻島の鴛泊(おしどまり)に着いた時に、右手の半島状に飛び出たところにあった記憶がある。そのホテルの背後に小高い山があってペシ岬という「展望スポット」があった。そう高くはないが登っていくと急峻な所もあって、普段からあまり運動していないこの身には結構疲れたものである。頂上からは礼文、稚内、サハリン(樺太)が見える。

ちなみに、この記事では「利尻島の玄関口である鴛泊(おしどまり)港フェリーターミナルから徒歩8分とアクセスのよさが魅力」(同書34p)となっているが、こういう文句は広大な北海道(それも離島)ではほとんど意味がないだろうと思われる。元々この島へのアクセス自体がよくないし、道内は車がなければほとんど行動できない。そんな土地では、「徒歩8分」程度の「アクセスのよさ」は便利さの売り物にはならないからである。とはいうものの、フェリーから降りて歩いて行けたのは確かに便利だったが(笑)。

フェリーを降りたところ。正面右寄りに見える凸状の白い建物が「利尻マリンホテル」でその背後の小高い山が「ペシ岬」。

参考
Mapion地図(鴛泊)

- 2017/04/21 -