アルコールが抜ける時間(オート)

日本酒、ビール(350ml)などを何合、何本飲んだかをコンボボックスで選択するだけで時間を算出する。従来のJScript版からPerl/CGI版に変更した。

参考
計算はここ(オート)

この時間はアルコール中毒(依存)度や肝硬変などによる個人差がある。
時間の算出では分未満(秒の単位)は切り捨てている。
アルコールの密度は理科年表記載のエチルアルコールの密度0.789で計算している(単位は103kg・m-3=g・cm-3)。

参考
アルコールが抜ける時間/マニュアル用(アルコール度数と飲酒量を具体的に数値で指定)




アルコールの分解能力

アルコールの分解能力には個人差があり、体調や薬の併用などの状況によっても長短があるが、酒が強い・弱いこととアルコールの分解能力とは関係がない。計算上では、体重60kgの人が350ミリリットルの缶ビール1本を飲んだ場合、アルコールを分解するのに2時間かかる1)

自分では「酔いは醒めた」、酒は強いので「もう酔っていない」と思っていても、アルコールは体内に残っているのが普通である。それで飲酒運転の検査にひっかかることになる。
重要なことは、その人が酔っているか酔っていないかという主観的なものではなく、体内にアルコールがあるかないかという計測可能な客観的な事実なのである。酒飲みはこの事実をコロッと忘れてしまうのである。酒飲み中心に世界が回っていると思いあがってしまうのである。アンタが酔っていようが醒めていようが、そんなことは何の関係もないのである。

厚生労働省の調査によれば、アルコールの体内での分解時間への誤解が顕著であることが実証されている。医学的には25度の焼酎を3合飲むとその後約22時間は運転すべきではない。しかし、飲酒運転経験者は平均約13時間後に運転が可能になると思い込んでいる2)ようである。
NOTES
1) 朝日新聞2006/10/13。
2) 朝日新聞2009/08/30。


酒飲みの基礎知識

  1. アルコール分解能力(血中アルコールをゼロにすること)は1時間に5g程度である。
    ちなみに、日本酒1合のアルコール量は約20g程度である。
    ただしこの量はアルコール度数によって差異がある。
  2. 呼気1リットルにアルコールが0.15ミリグラムあると酒気帯び運転で「御用」になる。

警官用は別基準

この基準は善良な「一般人」用のものである。警官には、もっと甘くて優しい、基準などほとんどないに等しい特別の「警官基準」が適用される。 飲酒運転をするならチンピラ警官になってやりまくるのにかぎる(笑)。法令を破ったところで警官は「おかまいなし」ですまされるのが警官天国のニッポンである。
NEWS BOX
神奈川で警官が飲酒事故 「基準以下」と摘発せず
神奈川県警捜査3課の30代男性巡査部長が飲酒後に車を運転して制限速度を超え警察官の取り締まりを振り切って逃走直後に物損事故を起こしていたことが21日、県警への取材で分かった。 県警は速度超過は近く交通反則切符(青切符)を交付の方針。
- 東京新聞2012/08/22 -
こういうニュースをみると、一般人がこれだけのことをやったら果たして「交通反則切符(青切符)」だけで済むのだろうかという疑問がわいてくる(笑)。飲酒の検査を渋るだけで「逮捕するぞ」と脅されるのが普通である。星新一の小説ではないが「官吏は強し、人民は弱し」である。

こういう傾向は全国どこの警察にも共通しているようである。悪いことをしたい者は警官になろう(笑)。
NEWS BOX
身内に甘い処分…ひき逃げや横領、懲戒せず
北海道警が2015年、ひき逃げや横領、傷害など法令違反が疑われる警察官の不祥事案を訓戒処分にとどめていたことが31日、毎日新聞の情報公開請求で分かった。道警はこれらの不祥事を公表せず、毎日新聞の取材にも詳しい内容や刑事処分の有無について説明しなかった。有識者から「処分は甘すぎる」と批判の声が出ている。
- 毎日新聞2016/04/01 -
こういう事例は「番犬の番は誰がするのか」という古くて新しい法哲学の問題を再認識させるものでもある。

参考文献
鵜飼信成「番人の番をする者は誰か」(岩波新書「憲法と裁判官」194p以下)
団藤重光「法学入門」(筑摩書房)151p以下。