牛乳は有害か有益か

健康のためなら死んでもよい(笑)と揶揄されるほどの健康ブームである。健康関連の本を出せばヒットはまちがいなしとも皮肉られる。これに便乗して少し過激なことを書けばもっと売れるだろうというので「牛乳や乳製品が体に悪い」とする説まで出てくる。この説の科学的真偽はわからない。

しかし、個人的には牛乳(乳製品)やタマゴなどは理想的な健康食品ではないかと思っている。牛乳は1日1本は飲むようにしているので、上のような説はちょっと看過できない。これらの食品は自然界の動物がこの世に生まれ出たときからしばらくはそれだけで生命が保持できるようにできている。他に何もなくてもそれだけで「自活」できるようになっている。食品としては自己完結的なものである。健康に悪いはずがないだろう。イワシの頭も信心から、という面はなきにしもあらずだが、そう思い込んできた(笑)。

ところで、先の有害説の根拠のようなものが新聞に出ていた。「欧米のように大量に牛乳からカルシウムをとる国で骨粗鬆症や骨折の発症率が高率」であるからというのがその理由であるらしい(朝日新聞2007/12/18)。

これに対しては、カルシウムは体に悪いのかという疑問がわいてくる。また、牛乳のカルシウムが悪いのか、他の食品のカルシウムはいいのか。「骨粗鬆症や骨折の発症率」というが、どういう年代を対象にしたのか、また牛乳をガブガブ飲む者と全く飲まない者とを比較した結果なのか。どうもこの「根拠」とされたものの信憑性は素人目にも疑問符がつく。

この有害説に対して、牛乳乳製品健康科学会議は「科学的根拠はまったくない」という。どうみてもこちらの方に軍配が上がりそうである。そして、こういう「お墨付き」があると安心して牛乳が飲めるのである(笑)。

- 2007/12/18 -