失言暴言の裏にあるもの

ナチスの手口をマネして憲法を破壊し、戦前回帰をめざす極右安倍独裁政権。マスコミ用語では「安倍1強」だがもうこれは「安倍独裁」である。権力をほしいままに行使する。政治の私物化、憲法の私物化、行政の私物化、内閣の私物化、閣議決定の私物化、自衛隊の私物化、、、などなど枚挙に暇(いとま)がない。

暴言失言のデパート、極右仲間の稲田防衛大臣。今度は自衛隊私物化(政治利用)発言である。この極右独裁政権はボスの安倍総統からして憲法などは守らないし、守る気もないのである。その子分が自衛隊法や憲法を守らなかったところで、いかほども気にしてはいないだろう。極右仲間を罷免する気は今のところないようである。

しかし、この失言は本質をついているかもしれない。自衛隊にしろ警察にしろ武器を持っている実力部隊は、自民党からみれば基本的には「自民党の(ための)自衛隊」であり「自民党の(ための)警察」であるということをはからずも吐露してしまった。すなわち、警察や自衛隊を、いわゆる「権力の手先」「権力の犬」として使っていることを正直に言ってしまったということである。

また、共謀罪法案の参議院本会議での強行採決の時に、自民党議員から反対派議員に対して「共謀罪で逮捕するぞ」というヤジが飛んだこともこの現われである。警察を使っているのは自民党だ、捜査されるのは自民党に反対する者だけだ、という「実際のところ」がストレートに出てきたものである。

いずれにしても、この国の政治の劣化は顕著である。腐った自民党の害悪は甚大である。
この政権を形容するには、「幼稚(childish)」「軽薄(thoughtless)」「傲慢(self-centered)」でこと足りる。
-「世界」2017年7月号(岩波書店)61p -
この三要素の中でも、特にその「傲慢さ」が目立つ。

- 2017/06/29 -



共謀罪法案は、政府がなんとゴマかして説明しようとも、その真意は政府批判の言論(または行動)、反政府的言論(行動)の弾圧にあることは明白である。
NEWS BOX
辞めろコール「共謀罪で逮捕」 自民議員が「いいね!」
東京都議選での安倍晋三首相の街頭演説で「辞めろ」とコールした聴衆を、「共謀罪」の疑いで「逮捕すべし!」と求めるフェイスブック(FB)の投稿に対し、自民党の工藤彰三衆院議員が「いいね!」ボタンを押していたことが分かった。
工藤氏は愛知4区選出で当選2回。工藤氏が内容を評価するボタンを押した投稿は、「テロ等準備罪で逮捕すべし!」と題され、「安倍総理の選挙演説の邪魔をした『反対者たち』とは(略)反社会的共謀組織『政治テロリスト(選挙等国政妨害者)たち』なのだから!早速運用執行すべし!」と書き込まれていた。
- 朝日新聞2017/07/06 -
恣意的で危険な運用がなされるであろうことが確実に予想される。